磨硝子日記

すりがらすのブログ

夏の京都、ココ吉の放出、小杉湯のフォークバンケットのこと

毎日あつい。
マッシュヘアは、頭皮と髪のあいだに湿気と熱気をためこみまくるので、すごくあつい。顔から汗をかくのははずかしいけど髪を伸ばしているので、マッシュ頭はやめられない。しかたなくぼたぼた汗をながして、てかてかの顔であるいている。


海の日。子どものころは夏休みの合図。今年、わたしは京都にいた。
お昼過ぎに新幹線にのる。出張の前乗りのためだ。今日は休みだからワンピースにオールスター。ごきげんである。
この日東京は、うだるようなあつさとはこのこと、というようなあつさで、東京駅についたところですでにくたくただったので、座席にすわったら気づかないうちに眠ってしまって、目が覚めたら京都に近づいていた。
京都駅に着く前、車窓から山が見える。山のなかをくぐって、ぽんとでればそこは、あこがれの京都である。

わたしの京都へのあこがれは、半分くらいくるりだと思う。京都タワーをみるとやっぱり、くるりのベスト、と思う。
それから最近は、Hi, how are you?である。去年原田さんのライブをゆすらごでみられたのはほんとうによかった。

京都駅のホームにつく。湿気がすごくて、ワンピースが背中にぴたぴたにはりついたまま、スーツケースをがらがらしてあるいた。
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街は祇園祭だった。四条通りには祭の提灯がかざられて、地元の人も観光客もわさわさとあるいてにぎにぎしい。
この日は、京都在住で、全国のイベントやライブで活躍されているDJのしょうたさんとお会いして、いろいろなところへつれていってもらった。

おいしくて安い洋食、キッチンゴン。おなかが空きすぎているのとあんまりにおいしいので、無言でたべてしまった。
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ホムカミの1stのアナログもあった、セカロイショップ。すんごくかわいいお店。
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その下の階のアートロック。オールジャンルいろいろあって楽しい。洋楽を聴くんだ!と思って洋楽の棚をさがしていたら、目がまわりそうになった。
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河原町のフランソア喫茶室。店員さんのワンピースがかわいかった。おいしいザッハトルテ
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最後に、祇園祭のお神輿に出会う。四条通りは歩行者天国になって、河原町の交差点は熱気と歓声にあふれていた。はじめて目の前でみられて感激だ。
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もう何度も京都へきているけれど、いつきても、はじめてきたときのような新鮮な観光客気分になれる。それはきっと、京都で暮らしていないからだと思う。
どこへいってもすてき、神社やお寺はうつくしい。だけれど、京都はそれだけじゃないのだ。街があって、人が暮らしているのだから。近所のスーパーやコンビニ、行きつけのレコード屋さんや喫茶店、洋服屋さん。通学路、お昼にいくような会社の近くの定食屋さん。わたしの京都へのあこがれはそのままに、ガイドブックにのっていないことを知りたいのだ。
だからこそ、しょうたさんが自分のすきなお店につれていってくださったのはとてもうれしかった。そういうお店を知りたかったのです、と鼻息荒く言ったら、しょうたさんは笑っていた。


2日間の出張を終えて東京へ帰ってくると、ココ吉さんからすてきなお知らせがながれてきた。


きた、ココ吉 夏の放出。ココ吉さんはこういうふうに、突然すごいことをするのでほんとうにかっこいい。(矢島さんの思うツボ)

わたしは行列に並ぶのが苦手だし、人がわーっとたくさんいるのも苦手だけど、なんでか今回は、まじで行かなければ、というきもちになった。だって、わたしのすきなところどまんなかだったから。土曜日はお昼すぎまで余裕で寝ているけれど、そんなことをしている場合ではない。むりやりに起きて、吉祥寺へGO AHEAD!

開店前についたので入口のところで並んで、放出されるレコードの画像を何度も何度もみて、どれにしようかな、と考えていた。今日はほんとうにじりじりとあつくて、いいレコードが買えるようにとゲン担ぎで着てきたハイハワTシャツにどんどん汗がしみていった。ああマッシュ頭をいますぐ刈りあげたい、とか思いながら汗だくで待っていたら、前に並んでいたお客さんがお友達と「トロピカル3部作、どれにしようかなあ~」と話しはじめたので、ますます汗がふきでてきた。そうだよね、細野さんほしいよね。

そして開店。放出のときに社長が開店してくださるの、わたしはとてもうれしいです。社長にいらっしゃいませっていわれるの、めちゃくちゃ光栄です。
開店したらお客さんはたくさんいたけれど、ほしかったものをぱっと見つけたので、えい!ととって胸にかかえた。うれしい。なんでこんなにうれしいんだろ、って思った。LPをかかえるのはいつもうれしい。おおきくて少し重くてずしんとするのがいい。

なによりみんなが一斉に壁から棚のなかまでレコードをさがしているのはほんとうになんか、宝さがしみたいですてきな光景だ。みんな大事そうにレコードいっぱいかかえてレジにいって、ほくほく帰っていくのも最高だ。
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レジへ行ったら土曜日にいつもいらっしゃる店員さんが「何買ったんですか?」と聞いてくださって、お客さんたくさんいて忙しいのに、いつも本当にいい人だなあと思う。ココナッツポイントも、こんな時でもつけてくれて、なんていいお店なんだ。
おかげさまで、めでたく2017年の10枚目が満タンになりました。ありがとうございます。今日買ったレコード、宝物にする。


ココ吉をでたら次は、総武線にのって高円寺の小杉湯へ。毎度おなじみになりつつあるEMC江本くんのフォークバンケット
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小杉湯のライブは毎回、お風呂にお湯をはって、大浴場の窓を開けているので、とにかくよくひびくのと風が吹きぬけるのできもちいいのだけど、今日は、湯船のお湯はむあっとする蒸気をあげて、大浴場は文字通りの蒸し風呂であった。
そんなわけで、湯船に1番近くて、なおかつ全力で歌う江本くんは、歌いながら5回くらい、今日は暑いっすね、と言っていた。わたしが前からすきだった、いつも1曲目に歌う曲は『夏風』という曲名なのだそうだ。今日は湿気のおかげなのか、ほんとうによくひびいていてよかった。江本くんソロのアルバム出ないかな。

今回のゲストはHara Kazutoshiさん。ライブでみるのははじめてだったけど、めちゃくちゃすてきだった。お風呂に響くギターの音っていいな。井手健介と母船でも活躍されている山本沙織さんのフルート、いつ聴いても透明で、芯があって、すきだ。

ちなみにフォークバンケットは休憩時間にかかっている曲がいつもよくて、今日は『パレード』がかかっていた。いつぞやの回で大滝さんがかかっているときもあったな。

ライブが終わって、高円寺の町をぶらぶらと歩いていたら、そうだ小杉湯フェスで食べたあのカレー、と思って、妄想インドカレー ネグラにたどりつく。
つめたいガンボカレーと、ごぼうと山椒のキーマカレーのあいがけに、あのおいしいタンドリーチキンをトッピング。ぴりっと山椒のきいたチャイ。おなかがすいていて、写真を撮る前に食べはじめてしまった。すごくおいしかった。どうしてあつい日に、わざわざカレー食べたくなるんだろう。ふしぎ。


このところ日が長いから、夕方になっても気づかなくって、こんなに明るいのに7時!みたいなあんばいで、ふと時計をみて驚いたりする。週末いろいろなところへ一気にいっては、疲れているのもわすれて思いっきりたのしんで、家に帰ってようやっとくたくたなことに気づく。
夏は夕暮れのあとすぐに夜がくる。昼間のまぶしくて高い空がうすぐらくなって、どこからか生ぬるくてしっとりした風が吹いてきて、その風もだんだん涼しくてさらさらとした風に変わっていく、その移りかわりがあまりにも急で、きもちが追いつけない。たのしかった日が突然ふっと終わるようなさみしさがある。センチはひょっこり顔を出すからあぶない。

でも今日は大丈夫。ココ吉で買ったレコードを聴こう。明日は休み、夜更しだ。

香りをめぐる話

前回のエントリーで「マニキュアのにおいは夏の匂い」と書いていたら、こんなことを思い出したので書き残しておこうと思う。


先日、あたらしく香水を買った。はじめて、ちゃんとした香水を買ったのだ。
香水にはずっとあこがれがあった。去年、梅ヶ丘にあった古本屋さん「tenonaru」で柴田さんのトークショーで、柴田さんがおすすめしていたジャン=クロード・エレナの『調香師日記』というのを買って、ますます興味がわいた。

調香師日記

調香師日記

わたしは甘い香りをつけるのが苦手だ。まわりの人がつけているのは、いい香りだなと思う。でもいざ自分にふりかけると、食事のときに食べ物と香水の香りが混ざるのや、体調がわるいときにつけると気分がわるくなってしまうのが、どうしても耐えられない。第一に、わたしからお花の甘い香りがするのは、なんだかはずかしい。なにかが合っていない気がする。
そんなわけで、香水をえらぶなら、甘くなくて、体調がわるいときにつけてもおえっとならないもの、ときめていた。

お店に入って店員さんと目が合ったので、もうなにもかもわからないです、教えてください、と開きなおった顔で堂々とレジへむかっていくと、「どのような香りがお好みですか?」とやさしく聞いてくださったので、きたきた、いきますよ、「甘くなくて、すっきりした感じ、ハーブみたいな、ほら、体調がわるいときにつけても、きもちわるくならない感じがいいです、どうも、甘いのが苦手で・・・」と、なんにもしらないくせにやたらにまくしたてると、「それでしたらこちらです」と顔色ひとつ変えずに3種類ほど香りを試させてくださった。

どれもいい香りだった。こんなになにもわからない人間がわがままにオーダーを並べたてただけなのに、どの香りもたしかに甘くなくてすっきりとしたハーブのような香りで感激した。

そのなかでも店員さんが「これは高級なじゅうたんに使われる草のような香りがします、じゅうたんを踏んだときのような香りがしますよ」と説明してくださった香りがなにか心にひっかかった。すっきりとしていて甘さはまったくなく、薬草のような香り。草を編んだじゅうたんの匂いをかいだことはないし、あくまでたとえ話なのだけど、そういう物語のある説明をされるといちころである。これに決めた。わたしがつけると少しお線香のような、白檀の香りに似ている気がするけど、それがわたしらしく地味で合っていると思う。

学生のころ、誰がどんな匂いか、という話題がもちあがったことがある。○○ちゃんはダウニーの香り、とかそういうあんばいできゃいきゃい盛りあがっていたけれど、わたしはそのとき「無臭」という評価をいただいたのであった。確かに特別に香りがのこるような洗剤を使っていたわけではないし、香水も使っていなかったけれど、あまりにも香りのないのも、なんかなあと思っていた。
ついに香水を買った。今日からこの香りが、わたしの香りと思われるのかと思うと、毎日すこしどきどきする。お線香だけど。


それにしても、誰がどんな匂いか、なんて話になるということは、人は、他人のことを意外なほどに「匂い」でわかっているのだなあと思う。

これもまた学生のときの話だけれど、当時すきだった人はいつもほのかに甘い香りがして、それが煙草の匂いと混ざって、それはほんとうに彼だけの匂いだった。なんの洗剤を使っているのかとか、香水をつけているのかとか、聞いたことはなかった。煙草の銘柄もわからない。でも彼の匂いだけは覚えていて、会わなくなってもしばらくは、鼻の奥のほうで彼の匂いを思いだせる気がしていた。

たまに、満員電車のなかで似ている匂いがすることがある。一瞬どきっとするけれど、彼であるはずもないので、すぐにその匂いを追いかけるのはやめる。けれど、匂いとは不思議なもので、似ている匂いをかいだだけで、彼のするどいまなざしや長くて濃いまつげなどを鮮烈に思いだしたりする。そのたびに胸が苦しい。普段は考えることもないのに、なんでか、匂いを思い出すと、いろいろなことがつながって思いだされる。忘れていた声や、言っていたことを思いだしたりする。思い出は、匂いと一緒にある。

新しく買った香水。これから起こっていくことを、この香りと一緒に覚えていくのだなあと思う。気に入っている香りなので、どうかこの香水をつけているときに、つらいことや悲しいことが起こりませんようにと思う。うれしいことなら、たくさんあってほしいと思う。この香りをほめてくれる人がいたら、ずっとこの香りをまとっていたいと思う。


いまはココ吉の匂いがすきだ。邦楽のCDのあたりが、匂いがたまっていてすきだ。ずっとぼんやり座っていたい。雨の日は、湿気をすった木の什器の匂いが最高にいい。あと中古のレコードの匂いもすきだ。買ったら一度は、そっと匂いをかいでいる。わたしだけなんだろうか。

夏がきた


VIDEOTAPEMUSIC / Sultry Night Slow【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

VIDEOTAPEMUSIC / Kung-Fu Mambo live at LIQUIDROOM 2015.08.08

急に暑くなったこのごろ、なまぬるい風のふく夜にはVIDEOTAPEMUSICがきもちいい季節になりました。
去年の9月に(先日惜しまれつつなくなった)黄金町試聴室で初めてライブをみたのですけど、あの日は9月だというのにむわっと暑くて、ビデオさんみるにはとてもおあつらえむきだった。
おしゃれな髪型とメガネでスマートに電子機器とピアニカをあやつる姿がとてもかっこよく、あつくてあまくて南国情緒あふれる、それでいて洗練された音楽と、つぎつぎとスクリーンに映しだされる大人のロマンスとユーモアがつまった映像が、まるでおたがいのために生まれてきたかのように溶けあって、この人はほんとうに魔法を使える人だ!と思って、しばらくビデオさんのことばかり考えてすごしていた(気がする)。しかもこのときはHi,how are you? 原田さんの企画で、ランタンパレード、ビデオさんという組みあわせだったから、最高によかったのだった。ご本人のいうとおりトークがぎこちないのも、個人的にはなんでか、いいなと思っていて、このときは黄金町にちなんで『スローなブギにしてくれ』の話をしていて、わたしはとてもおもしろいと思った。
もちろん年末のワンマンも行った。冒頭の渋谷の映像がすばらしすぎて、いまだにセンター街歩くときちょっとどきどきする。また東京でワンマンないかしら。(昨日オウガとライブだったみたいで、いいな、、、)

最近またココナッツディスクによく行っています。矢島さんも中川さんも、わたしが何を買うのかなんとなくわかっているような気がしてすごくはずかしいのですが、他に普段気軽に行けるようなだいすきなレコ屋はなく、ココナッツディスク一択なので、よいのです。
わたしはほとんど洋楽を聴かなくて、いつでも洋楽を聴きたいとは思っているのですが、なんでか自分ですすんでゆけないな、と思っていて、そんなときにココ池ブログをみていたらTELEVISIONの『ADVENTURE』を「ミツメファンにおすすめ」と紹介してあるのをみつけた。
f:id:slglssss:20170709003104j:plainこれをみて、なんかほんとうにココナッツディスクの心遣いってすばらしいな、洋楽を聴かないわたしでもミツメがすきだったらこれもすきかもしれないと思って、とたんに興味がわいて試聴して、すきになれそうだ、と思って次の日に買いにいきました。実際、とてもすきな感じでよかった。

実は先日、シャムキャッツタワレコ渋谷のトークショー伊藤銀次さんが登場した日)で、タワレコのバイヤーさんがFazerdazeというニュージーランドの女の子の『Morningside』というアルバムを紹介していて、なんかそれが1曲聴いただけでとてもぐっときたので、ぱっと買ったのですけど、かわいくていいのです。

Fazerdaze - Lucky Girl (Official Video)

Little Uneasy - Fazerdaze

こういうふうにして、洋楽を聴きはじめていくのかもなあと思います。おシャム『Friends Again』のココナッツ特典CDとか。

夏になると爪にいろいろときらきらや色をつけたくなる。このあいだはロンリーを聴きながらベランダできらきらのマニキュアを塗った。マニキュアを塗ると指先から数日のあいだ、マニキュアの溶剤のにおいがする。aikoが『恋のスーパーボール』で「日焼け止めを綺麗に洗いきれずに 夜中に腕が夏の匂い」と歌っているけれど、わたしにとっての夏の匂いは、マニキュアのにおいかもしれない。ちなみにわたしがユーミンをすきなのは間違いなくaikoのおかげ。このMVのaikoかわいい。


aiko-『恋のスーパーボール』music video short version

8日はタワレコ新宿でおシャムのインストアライブ。f:id:slglssss:20170709003153j:plainセットリストは『Friends Again』の曲のみ、というのがかっこよくてよかった。菅原さんの新しいギター、ギターにまったく詳しくなくて申し訳ないんですけど、あのチョコレート色のかっこいい、あのギターはとても音が太く響いていい音だった。あと夏目くんのアコギの音がとても立っていてよく聴こえた。バンビさん、『GIRL AT THE BUS STOP』でじつはすごくたくさんごりごり弾いているのとか、『MODELS』でめっちゃくちゃごりごり弾いているのがだいすきだったけど、今回はごりごり弾くことこそなくても、バンドの背骨という感じで、かっこよかった。藤村さんも、熱さをふつふつと内に秘めている感じでよかった。シャムキャッツ、ほんとうにすごくかっこいい、新しい。はやくライブでみたい。ちなみに『Coyote』はライブでみるのがよりいいなと思いました。

ココ池で買った『Big Wave』を毎日かけています。夏がきたね。

音楽を聴くときのこと

ただいま、熱海駅を通過。
今日は台風がきているのらしい。いまから大阪へ行く。
夜の新幹線は景色がみえない。みえるのは汗と湿気でべたべたの自分の顔だけで退屈だ。街も田んぼも川もみえない。富士山もみえない。


わたしに音楽を教えてくれた友達が「ミツメの『fly me to the mars』は冬に聴くのが最高だ。夏は暑いっていってるけどさ」と言っていて、なんかいまのいままでそうだよなと思ってきている。電子音が青っぽいイルミネーションの冷えた無機質さとつながって、たしかに冬の寒い日に聴くのがとてもよい気がする。彼に借りたBeach Boys、夏になるまで聴く気になれなかった。山下達郎の『Big Wave』、もうずっと前からココ池にあるの知っていたし、他のレコード屋さんにもあったけれど、暑くなるまで買わないでおこうと思っていて、やっと暑くなった昨日、ついに買った。

音楽を聴くとき、これはいつ、どんな気持ちのときに聴きたいか、と考えていると思う。
朝、お化粧をするときには、大貫妙子さんの『横顔』。いろいろな色のついたきらきらをまぶたにのせたり、唇を色づけたりする、色のかさなりは、心の機微であるなと思う。かろやかでやわらかい大貫さんの声を聴いているととてもみずみずしいきもちになる。
残業してやっと帰る金曜日の夜に、EMC。『Forever』をつづけて。これは最強に、麻薬的に、大人の玉虫色の娯楽であるなと思う。べつにクラブには行かないけど、EMC聴いているとほんとうになんでか、1週間のご褒美をもらっているようなきもちである。真正面からたのしい。
休みの日はカネコアヤノちゃん、あたたかいお昼にがらがらの電車に乗って、座席に座って車窓の景色を流しみながら聴くのがすきだ。ワンピースを着ているときなら、なおよし。
先週の土曜日の夜に、思い出野郎Aチーム『ダンスに間に合う』の7インチを聴いていたのだけど、これはなんですか、最高の週末讃歌じゃなかろうか。とにかくあまやかできもちがいい。最後転調するなんて完全にやられる、これはほんとうにすきだ。

いまは車内で柴田聡子『いじわる全集』を聴いている。『会いに行きたい』を聴きながら、会いたい人とどんどこ物理的な距離がとおくなるという、自分の首をしめるようなことをして、すこししゅんとした。新幹線のなかで急にひとりになったきもちである。このアルバムは夜に聴くとかならずひとりになって、さみしくなる。べつにそうなろうと思って聴いているわけではなくても、どうしようもなくありありとひとりであることをわからされて、くるしくなる。せめてほんとうのひとりのときにはたのしい曲を聴こう、なにを聴こう。もう名古屋に着いてしまった。

6月の終わりに

先週の金曜日、朝起きようとしたら全身がばきばきにかたくなっていてとにかく起きあがれず「全身がいたいので休ませてください」と休んだら、次の日の明け方、猛烈な寒気とあつさに見舞われた。万が一のとき用にベッドの小物入れに入れておいた体温計をだしてなんとか脇の下にはさめば、ぴぴぴと同時に39℃。

それから吐き気と腹痛、病院にいけば胃腸炎とのことで、点滴をうたれる。原因は不明だけれど食中毒やノロウイルスのたぐいではないみたい。はじめて胃腸炎になったけれどどうにも大変で、とにかく5分に1度ベッドからトイレへ歩いていかなければならないのと、うどんかおじやしか食べられないのが苦痛だったけど、なんだかぬるっと仕事へもどり、あっという間の1週間だった。いまも手の甲に点滴をうち損じたときの内出血があるさ。ぼよん。

そんなわけで今週は職場の人たちにはやく帰れ、病み上がりなのだから、と束の間の定時退社をうながされて、アフター7を楽しんだ。
火曜日、代々木八幡のWDI Galleryにて開催されていたシャムキャッツのポップアップショップ『Friends Store』。
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お目当ては『Friends Again』のカセット。なくなっちゃうのではと心配していたがまだあった。緑色のカセットはほんとうにかわいい。レコードもCDもカセットもそうだけど、ジャケットのなかで世界が完結しているのがいい、それがすべてなのがいいよね(とすきな人が言ってました、わたしもそう思ってます)。特にカセットは手のひらに収まるサイズで、その中にぜんぶがこちゃっと詰まっているのがなんともかわいいし愛らしい。このアルバムはカセットで聴くのもいいなと思った。夏目くんのギターの音がよく聴こえる。
この日は夏目くんが大阪でLINEでつないでトークをした日。トークショーは見れなかったけど菅原さんと藤村さんとバンビさんに会えた。マネージャー山口さんがすごく話しかけてくださって、なんか心の奥のほうでとてもきゅんとして感激した。菅原さんはいつもどおりやさしい。藤村さんには柴田聡子『ゆべし先輩』のMVがすばらしいということをやっと伝えられた。バンビさんは体調がよくなってよかった(アニメは見てないとのこと)。
わたしが行ったときに学生の女の子2人組が靴下を色違いで買っていて、いいじゃんいいじゃんって思いました。かわいかったな。

木曜日、ココ池へ行く。夜だったけど蒸し暑くて汗がぽたぽたたれそうだったのですばやく選んで買った。先日タワレコ伊藤銀次さんをみてから、銀次さんので持っていないのを買ったりしている。銀次さん、タワレコトークショーではレココレで読んだことのある「大滝さんと達郎さんの出会い」のエピソードとかをあまりにもふつうに話すものだからちょっと事態がのみこめなかったけど(相手も長門さんだし)、なんか終始どきどきしながらじっと見つめていたな。

金曜日、ココ吉へ行く。思い出野郎Aチームの7インチとロンリー『YAMIYO』のアナログ盤。矢島さんに「プレミアムフライデーですか?」と訊かれたので「ちがいます」と即答。矢島さんはこのブログをなんでか見てくださっているらしい。シャムキャッツのエントリーも読んでくださったみたいで非常にはずかしい。その時間をもっとほかの大事なことに使ってほしい、たとえば世のため人のためレコードファンのためになるココナッツディスクブログを更新する時間にあててほしい、などど勝手に思ったりする。ちなみに矢島さんといまのわたし、髪型がおんなじでそれがちょっとうれしいです。

今朝おシャムのカセット聴きながらお化粧していたら「一目で恋に落ちたよ」のところでマスカラ塗っていたもので、妙に緊張した。夏目くんはすごいなあ。

シャムキャッツ『Friends Again』のこと

1年前の今ごろ、EP『マイガール』の発売と自主レーベル TETRA RECORDSの立ち上げが発表された。わたしはただのリスナーなのでバンドになにが起こったのかわかるはずもなかったけれど、なにか重大なことが起こってバンドの流れが変わろうとしているのはわかったので、去年の7月はできるかぎり夏目くんの弾き語りやトークショーへ行って、少しでもレーベル立ち上げについて語るんじゃないかと、言葉の端々をつぶさに聴いていた。しかしながらご存じのとおり、漢のなかの漢 夏目くんは、あまり多くを語らなかった。

そして発売された『マイガール』、吉祥寺スターパインズカフェでの「TETRA RECORDS presents ワンマン公演『ワン、ツー、スリー、フォー』」をはさんで、秋にでたEP『君の町にも雨はふるのかい?』を聴いて思ったのは、バンドがとても生命力にあふれている、ということだった。野性味、力強く生きていこうとする意志、汗くさくて泥んこの感じ。夏目くんのストーリーテリングが魅力的なEP表題曲『君の町にも雨はふるのかい?』を聴いてみても、『AFTER HOURS』『TAKE CARE』を聴くときの、手をかけて製本された、水彩画のうつくしい絵が描かれた絵本を1ページずつ丁寧にめくるような体験とはまた違うのだった。そのことは『すてねこ』を聴けばあきらかだ。


シャムキャッツ - すてねこ (Music Video)

はじかれたピクルスのような すっぱい俺にかじりついて
まん丸の目で喉を鳴らす 事務所に履歴書でも送ろうか?

転がって転がって転がって息を切らすだけ
引っ掻いて傷つけたくせに悲しい顔して泣いて眠るのだ

転がって転がって転がって転がって転がって
引っ掻いて引っ掻いて引っ掻いて引っ掻いて引っ掻いて
牛乳飲んで 大きくなって 好きに遊んで 好きに眠るのさ

バンドの人生を大きく変えるできごとへの動揺と、どこかふっきれたように前を向いて進もうとする力強さ。その狭間で揺れうごく感情。いまから思えば、前作のアルバムと今作の過渡期といえるのかもしれないけれど、とにかく2枚のEPはすべてばらばらの曲で、そのことは『AFTER HOURS』『TAKE CARE』で知っている“コンセプチュアルなシャムキャッツ”とはあまりにも違ってけっこう驚いていたというのが、わたし個人として、いま言える本音である。

そうして今回のアルバム『Friends Again』の発売を知る。夏目くんは去年の夏ごろから、アルバムを出しますと言っていた気がする(早い)。突如アップされたTeaserと、スカイブルーのシャツを着た4人。
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意味深に小出しにされるTeaserにはすこしじりじりしたけれど、メンバーの口から語られるこのTeaserをみて、なにかぴんときた気がした。

シャムキャッツ - New Album『Friends Again』Trailer: New Standard
そうか、「New Standard」か。

アルバムタイトルの『Friends Again』は、いろいろな意味にとれると思う。メンバーもいろいろなところで、このタイトルがどういう意味なのか聞かれていると思うし、そして答えるのむつかしいと思っているんじゃないかと、勝手に想像している。ただ、単に「友達に戻りたい」とかいうわけじゃないと思う。

そうしてわたしなりに考えてみたけれど、たとえば、軽音楽部で友達同士あつまって初めて音を重ねるような体験を、大人になった4人がもう1度やってみようという意気込み、というのはどうだろうか。自分は自分のパートを全うする、そうして4人の音を束ねて、1つの音楽をつくる。誰が欠けてもいけない、4人でひとつという最小単位で、こんなにもできる。シャムキャッツが今作で言いたかったことはそういうことなんじゃないかと思う。

それは夏目くんが他の3人と同じ青いシャツを着ているというところにも表れていて(半袖なのはなんというかきっとビジュアルのバランスの問題で)、今までの“夏目くんがぐいぐいひっぱるシャムキャッツ”ではなくて、夏目くんが歌とギターという「パート」を担当していることを象徴しているのではないかと。菅原さんが3曲歌っている、それも、ありふれた日常へ愛あるまなざしを注いだ『Four O'clock Flower』と、日常の景色と文学的な表現が交錯する『Riviera』という対照的な2曲、それに『Ground Scarf』という原曲をもとに夏目くんと共作した『October Scarf』。シャムキャッツは夏目くんと菅原さん、どちらも歌うんだなと思った。

ゆうちょ銀行TVCM メイキングムービー

わたしはいつも、初めて曲を聴くときはかならず歌詞カードをみている。今作は歌詞がとても良いと思った。
誰がなんと言おうと傑作、菅原さんの『Four O'clock Flower』『Riviera』、胸きゅんの夏目くん節が炸裂している『Funny Face』『Lemon』、MVが公開された時から話題になっていた『Travel Agency』。

シャムキャッツ - Travel Agency (Lyric Video)

明日風が吹いたら 西でも東でも
なんとなく行きたい方へ あったかそうな場所へ

君だって思うだろう もっと楽しくなるよ
恋人に触れるように 暗闇に手を伸ばせ

「スケベでいたいね」というキラーフレーズにしびれるのはもちろんだけれど、そもそも『Travel Agency』って旅行代理店である。旅の行き先を指し示してくれて、できるだけ良いほうへ導いてくれる案内役である。最初に公開されたこの曲のMVが、なにかこのアルバムの行きたいほうへとリスナーを導いていく役割を担っているような気がしてならない。

今作を聴いて、なにげない日常の景色を、愛情や友情を、こんなにもうつくしくさらりと切りとれるバンドはシャムキャッツしかいないと確信した。これを書くための羅針盤としたMikikiのインタビューでの、夏目くんの言葉がとても印象的だ。

夏目「〈Friends Again〉は〈友達同士のバンドとして曲を作ろうぜ〉というテーマでもありつつ、もっと最大公約数的な言い方をすると〈いちばん近くの人のことをちゃんと見てみよう〉ということなのかなと思うんです。隣にいる人のことでさえ、何を考えているかわからない時代だから」

手を伸ばせば触れられそうなほど、まつ毛の先まで見えるほど、近いところにいる「隣の人」。ありふれた日常のなかで、近くの人を見つめよう。肩の力を抜いて、シャムキャッツがわたしたちに語りかけてくれる。

mikiki.tokyo.jp

シャムキャッツ - Coyote (Music Video)

6月のこと

梅雨らしくない日が続いている。毎日晴れるなあと思うけど、身体はなんとなくだるくて、頭はいつもどおりぼんやりしている。そんな折に、イヤフォンの片耳が断線して、聞こえなくなってしまった。EMCのたのしいかけあいが半分しか聞こえない。しかたなくAmazonをひらいて「イヤフォン カナル型」などといろいろ検索してみるけど、わたしはオーディオ機器にめっぽうよわいので、レビューを読んだところでぜんぜんわからない。とりあえず、そんなに高くなくて、断線しなければいいやと思って、普通のを買った。自分のぼんやりさにはすこしあきれる。

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3日、下北沢SHELTERへ、ラッキーオールドサンのレコ発ライブ。ワンマンをみるのは初めてだったのだけど、この日は篠原さんがけっこうMCをしていたと思う。ツアー中なので詳しい内容はひかえるとして、大傑作の2nd『Belle Époque』の曲も、もちろん今までの曲も、すばらしいバンドの演奏に彩られて、もうとにかく胸いっぱいに空気を吸い込んで深呼吸したようなすがすがしさだった。ナナさんも篠原さんも、物腰のやわらかさからは想像できないような秘めたパンクロックの精神で全編を駆けぬけていて、バンドのみなさんも魅力全開で、最高にかっこよかった。篠原さんが最後のMCで「歳をとって声が出なくなっても歌い続けたい。そして、もしそうなったら別の方法で、今までを超えるすごいものを出していく」というようなことを言っていて、ナナさんもそれにうなずいていたのをみて、しびれた。ラッキーオールドサンは“青春ポップデュオ”だけどそれだけじゃない、なにかこう、とてもロックしている。すごく尖っている。決して外からは見えないけれど、たしかに中で滾っている。このワンマンを見ていちばんそのことを感じて、これからもラッキーオールドサンを聴きつづけたいと思った。


11日。生まれてはじめて整体へ行く。仕事でお世話になっている人に「最近はハイヒールを履こうと思ってるのです、えへへ」と話したら、「ハイヒールはまず姿勢よ」と猫背のわたしの脇の下のあたりに手を当てて、ぐいと正す。するとその人が「あら、あなたむくんでるわよ」と言うのであった。脚のむくみは気になったことがあったけど、脇の下がむくんでいるのらしい。その人曰く、梅雨の時期は低気圧で、身体のいろいろなものの巡りがわるくなるのだそうだ。たしかに疲れやすい。「体調がわるいときには、薬とか飲む前に、まずマッサージよ」といわれ、ほう、と思ったのであった。
わたしはおそらく疲れが原因で、月に1度体調を崩す。ライブはなるべく土曜日か日曜日の早い時間に行くようにして、週末はできるだけ体を休めるようにしているけれど、どうにも調子がわるいことがある。もしかしてそれは、むくみと関係あるのか?でもむくみってぷよぷよすることでしょ?とよくわからないままではあったけれど、とりあえずむくんでるままというのもよくないと思って、ホットペッパービューティで検索である。「整体 むくみ」「整体 リンパ」などと検索して、近所の整体院をみつけた。
そこからはもうほとんど、群よう子の『ゆるい生活』よろしく、リンパをながしたわたしの身体は突如としてさっきまでとはちがう輪郭を現して、あれ?わたしは鳩胸だと思っていたけど、この鎖骨の下の平らで急な胸板はむくみのせいだったんですか、というか鎖骨ってこんなに前から見えるもんなんですか?あと背中の羽二重餅もなくなってます、などと、担当の整体師さんにまくしたてる始末であった。整体師さん曰く「首がやばいです」とのことで、なんでも鎖骨の下に指が入らないほど固まっているのらしい。「鎖骨の下に大きな血管があって、そこからリンパが流れていくので、ここが詰まっていると・・・」といわれて、おぞっとした。それと整体師さんに「頭、いたくないですか?」と聞かれて、「え、はい、いつもいたいです」と答えたところで、はっとした。頭がいつもいたい、それって異常事態ではないのか。仕事中はほぼパソコンを見つめているし、休んでいるときも通勤中もiPhoneの画面を見つめている。それに加えて梅雨時だから、なんとなく頭がいたいのは仕方ないことだと思っていた。でも、ふつうに考えたら、「いたい」って決して身体にいい状態ではない。仕事をしているとどうしても無理のきく身体になって、少しくらいの寝不足や頭痛やだるさなら、なんとか栄養ドリンクを飲んでやりすごしていたけど、そういうことの積み重ねが身体に老廃物などをためていくのらしく、ひいてはむくみになるのだそうだ。身体にいいことばかりをしてもいられないし、多少無理をして仕事をしなければいけないときもあるけれど、月に1度くらい来るといいですよ、とのこと。それから鎖骨の下と、膝の裏と、足首を、デスクで気づいたときにぐっぐっと押してマッサージすること。これだけでむくみ予防になるらしい。いま会社の同僚からは、やたらに首元やら脚やらをさわりながら電話しているやつだと思われているに違いないけれど、わたしはまっとうにリンパを流しているのさ。

ゆるい生活

ゆるい生活


f:id:slglssss:20170618233030j:plain18日。高円寺小杉湯にて、フォークバンケット。EMC江本くんと、シャムキャッツ菅原さん。
江本くんがいつも1曲目に歌うソロの曲、もう何度も聴いているのにタイトルをしらなくて恐縮なんですが、あの曲のこと、とてもすきだ。あの曲はどこで聴いてもすてきなのだけど、小杉湯のお風呂リバーブがかかるとさらに最高なのだ。小杉湯でゆっくり時間がながれる様子と、江本くんのやわらかい人柄に、とても合っていると思う。今日は東北でロロの三浦さんと作った曲、山形でHi,how are you?の原田さんと作った曲など、東北シリーズの曲がすばらしかった。1曲ずつ、作曲の経緯などを話してから歌うという形式もよかった。『ライトブルー』何度聴いてもいいな。音源もいいし、弾き語りもいい。江本くんの青春に対するまなざしってすごく、胸がぎゅっとする。青春へのあこがれと、思い出と、未練みたいなものがないまぜになっているような。これの7インチを手に入れられなかったことをずっと悔やんでいる。
菅原さんは、終始お風呂に張ってあるお湯で「茹だっちゃった」と言っていた。『オブリガード』、お風呂リバーブのおかげで、お風呂場のなかにひとつひとつの歌詞が浮かびあがるようだった。お風呂場の蒸気と相まってすごくほわっとあったかくなった。来週発売のアルバムから『Four O'clock Flower』、これはもうはやくアルバムがほしい。歌詞がすばらしかった。「春の風が伸びすぎた前髪の長さを教える」とはじまる、オシロイバナをめぐる、こんなにうつくしい曲。歌詞が聴いたままなので間違っているかもしれないのですが、とにかくはやく歌詞カードをみながら聴きたい、はやくはやく。『Riviera』、こちらはMikikiのインタビューにもあった、夕陽をみたあとに作ったという曲。そういえばMikikiのインタビューがすばらしかったな。mikiki.tokyo.jpリリースされたらこのインタビューを羅針盤に、何度も何度もくりかえし聴こう。『Friends Again』。
ちなみに江本くんと菅原さんでゆずの『友達の唄』をハモるというのがあって、それがなんかすごくよかったんですよね。ハモるっていいですよね。
小杉湯をでたら、ぽつぽつと雨が降りはじめた。商店街にでるころにはざーっと降りはじめて、前を歩いていた女の子たちが「ゲリラ豪雨だ!」ときゃっきゃいいながら駅へ向かって駆け出した。さっきまで湯気のなかでぽわぽわしていた頭で富士山をみつめていたのに、急にワンピースに雨が跳ねかえることが気になりはじめる。現実にぎゅんと引きもどされて、ココ池へ行った。ずっとほしかった図書館のLPを買って帰る。

(6/21追記 『Four O'clock Flower』の歌詞が間違っていたので訂正しました。失礼しました)