最近はyouthcomics『Shower of 411 sec.』と洪申豪『メロウ』をよく聴いている。youthcomicsはジャケもカセットのラベルもすんごくかわいくて、さわるたびいつもうれしい。『メロウ』のほうは「メロウ カセット」と検索したらココ吉ブログがでてくるというありがたさで、2015年12月9日のブログによると「これからしばらく続くであろう寒い日々、ふと手のとどくところにこのカセットがあるのはとても素敵だなー、と思います。大推薦。」だそうです。御意。
夏目くんのギターのじゃきっとした音色からはじまる『Funny Face』。菅原さんの奏でるフレーズがフロアのうしろまでしみわたれば、観客はみんな胸をふるわせて、4人に釘づけになる。
アルバムからもう1曲『花草』がつづいて、MC。「今日は雨のなか」とかいわないのがいい。『GIRL AT THE BUS STOP』『KISS』でシャムギャルのハートをわしづかみにしたあと、『Four O'clock Flower』『Coyote』とたたみかける。
MCで「ワンマンは『デート』だとおもってる」と夏目くんがいえば、シャムギャルのみならずシャムギャルソンまでが首ったけだ。バンビさんと菅原さんの微妙にかみあわないトークだって愛せるよ。
それどころか、最新曲といままでの曲はよどみなくなめらかにつながり、『GIRL AT THE BUS STOP』は一本の太い筋がとおったしなやかな大名曲へと変貌、『マイガール』はイントロでつつみこむようなやさしさ、アウトロはつよく抱きしめてはなさないたくましさを帯びて、アンコールへきての『渚』は2017年の観客の胸を完全にさらっていった。
夏目くんの声は、あまくドリーミーできゅんとする、鉛筆でやわらかく描いた線のようなタッチをのこしつつ、『Travel Agency』のように歌がよく聴こえる曲になれば、マッキーの太いほうで描いたゴシック体のような、はっきりとした輪郭になる。
菅原さんの歌はステージの色をかえる、『Four O'clock Flower』の歌詞をつぶさに聴いて、涙がこぼれそうになる、もっと菅原さんの声やことばを聴きたい。