3月になってQoo10メガ割が始まっているけれど、会社ではメガ割のメの字も聞かなくなり、とても不思議だ。前は化粧品会社など美容系のクライアントへの提案をしていたので、メガ割のスケジュールや人気ブランドは自然と気をつけて見ていたし、同僚とも、「どこの買いました?」「それ〇〇(インフルエンサー)さんがタイアップしてましたね」なんてことばかり話していたのに、最近はメイクについて聞かれたり話したりすることもなくなり、美容との距離感というのは、人によって違うものなのだし、そういうはずなのだと身をもって気付かされた。なんだかんだで10年くらい美容に関係のある仕事をしてきて、出勤すれば「どこのリップ?」、雑談をすれば「最近買ったファンデがすごいよくて〜」、そんな会話が本当にありふれたものだった。初対面の人に会うとまずメイクや髪のカラー、カット、ネイルなどを見るのが癖になってしまっている。自分も周りからそういうポイントを見られるとおもっていたし、わたしもそういう目線で相手を見ていた。それが、今の会社に入ってから、同僚とメイクや化粧品について会話をしたことはほぼない。美容について考えることが生活の大半を占めているわたしにとっては、新鮮だ。だけれど、すぐにその新鮮さは、美容と向き合うための緊張から解放された気楽さにも感じられた。まず、自分の仕事として、日々新しく生み出される新作化粧品をウォッチし続けなくてよくなった。さらに、流行っている化粧品を実際に買って試すことをしなくなった。それによって、自分が使いたいか使いたくないかはもちろんあるとしても、仕事をするうえで必要だから、この化粧品についてしっていることが仕事に役立つかもしれないからという理由で化粧品を買うことがなくなった。もともと誰かに見てもらいたいというより、自分が今日一日いい顔で、いい表情でいられるように美容を楽しんできたつもりだったけれど、仕事として美容と向き合わなくてもよくなり、これからはもっと自分がいい気分でいられることを考えて、メイクをしたり髪をセットしたり、スキンケアをしたりするだろう。しばらく味わっていない感覚なので、最後にそう振る舞っていた大学生のころの時のような、のびのびとした気もちを再生できるかはわからない。けれども美容がそばにあることに変わりはない。メガ割では早速、似たような色のアイシャドウパレットを3つ買った。こういうのがすきなのだ。届くのを心待ちにしている。