雨が降って、電車でキリンジを聴いた。久しぶりの寒さのために暖かくなっている車内からは、窓が曇っているのと空が霞んでいるのが相まって、ほとんど白くもやがかった景色が見えていた。『Fine』というアルバムに入っている『フェイバリット』がたまらなくすきだ。イントロから歌に入るところの、ドラムのト・タ・ト・トという乾いた音がさっぱりと、それでいて確実に置かれるのを聴くたびに、おもったとおりの音をしとめられるすごさ、人間が想像する音を体で表現することの無限の可能性を感じる。出会えてよかったと聴くたびにおもう、すきな音だ。