磨硝子日記

すりがらすのブログ

ほんとうにすきな化粧品2020【スキンケア編】

↓メイクアップ編はこちら
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選定基準

  • 毎日使っていたもの
  • なくなったら買いたさないと困るもの
  • 使っていていい気もちになり、心がみたされるもの

ほんとうにすきな化粧品2020【スキンケア編】

憶えている洗浄剤

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  • カバーマーク トリートメントクレンジングミルク
  • BEIGIC コレクティングエクスフォリエイター
  • BEIGIC ボリューマイジングシャンプーイングスクラブ
  • BEIGIC DR トリートメントマスク

クレンジングやシャンプーといった「洗いもの」こそ、あまりこだわりのないジャンルだった。なまじ成分が読めると裏面を見て選んだりもするけれど、洗いものに限っては、それよりも「落ちる」とかそういうところの方が頭にあったんじゃないだろうか。それはいうまでもなく、洗い流してしまえばなくなってしまうものだとおもっていたから。

それが、肌に触れ、うるおいを与える心地よさや安らぎをしってからというもの、それとひと続きのところにある「洗い流す」ということに、これまであまりおもいをいたしていなかったのではと気づいた。

考えてみれば、体の汚れを落とすことは感染症などから生命を守るためにも必須であるし、特に肌や髪についていえば正常なターンオーバーを促進するために大切なこと。
今きちんと洗うことは、その場にある汚れを落とすだけでなく、その次の瞬間の体を守り、まだ見ぬその先の体が体たりえるために整えることなのだ。洗い流せば忘れ去られるものではなく、必ず憶えられているはずなのだ。

メイクやほこり、汚れを落とすだけでなく、肌にふくふくとした柔らかさを与えてくれるのはカバーマークのクレンジングミルク。
BEIGICのシャンプーとトリートメントは、ユーカリゼラニウム精油が香り、もはや洗いながら深く息を吸いこみたくなるよう。汗をかいた日には、頭皮をもみほぐすようにスクラブ入りのシャンプーで洗うと爽快。
マスクをつけているせいでごわごわとしやすい肌には、同じくBEIGICのコーヒースクラブで、角質ケアとうるおいケアを。つい手に取りたくなるコーヒーの香りも良き。


やさしさが強さになる保湿

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  • One Thing ドクダミエキス
  • Good Molecules Niacinamide Brightening Toner
  • WHOMEE モイストエイジングケアクリーム

不安でやりきれないニュースが耳に入ってきた時、誰とも会わずにじっと部屋の中にいる時、気もちがゆらぎ、ざわざわと落ちつかない時には、自分の肌にふれるようにしている。ヨガのレッスンで、左右の腕を体の前で交差させてそれぞれ反対側の肩に手を当て、自分の体を抱きしめるポーズというのをしたことがあるのだけれど、自分以外の誰かではなく、わたしがわたしで肩を抱くことができるという新鮮な驚きと、はっとするほどの安心感があった。

スキンケアをすることは、そんなふうに、自分で自分を抱きしめるのに似ている。きっといつでもできるけれど、しなくたって大丈夫な日もあるけれど、今日も今日とて大変なのだから、わたしをわたしで慰めるのだ。

今年はこれまでで一番、たくさんの保湿剤を使った。みずみずしさ、とろみ、香り、清涼感、どれにも違う良さがあって、その日手に取るものは鏡のように、わたしの心の機微をうつしだしていたとおもう。

おもいがけずできた吹き出物には、One Thingのドクダミエキスをたっぷり浸したコットンをあてる。土くさい薬草の香りを吸いこんで、頭の火照りまで冷ましてみる。
洗顔後にはGood Moleculesのナイアシンアミド配合の化粧水。とろみのある手触りが心地よく、しかも肌がぎゅっとハリをたたえてくるような感じがする。
WHOMEEのエイジングケアクリームは肌の栄養剤の気もちでたっぷり塗る。

どれもしっかり効果感を感じさせてくれるけれど、やさしい使い心地で頼もしい。スキンケアの最後に鏡を見ると、少し顔色が良くなった自分が映っている。よかった、今日もここまでこられた。そんな気もちになるのだ。



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ほんとうにすきな化粧品2020【メイクアップ編】

わたしにとって「化粧をする」とはなんであるのかを、ほとんど片時もわすれずに考えつづけた1年であった。あるときは新宿伊勢丹の発光する化粧品売場で、あるときはファンシーグッズがひしめくプラザのコスメコーナーで、またあるときはiPadからのぞく海のむこうのECサイトの上で、おもうままに色を、輝きを、うるおいをもとめて歩きまわっては、心地よいものを身の回りに集めるということを、絶えずしていた。変わってしまう日常に背骨を曲げられるようなおもいをしながら、どうにかもとの呼吸をとりもどし、自分で機嫌のとれない自分を慰めようとしていたのかもしれない。

朝、きれいに仕上げた化粧を、自分にさえ見せることなく覆い、再びそれを目にするころには崩れさせてしまうということを何度も繰り返す日々にあって、それでもなお化粧をすること自体をすべてやめてしまおうとおもわなかったのは、誰に見せるためでもなく化粧をする、ということが、わたしの心のよりどころであるというほかにない。肌を、髪を、見た目の上で華やかに、つやつやと、整えてみせてくれるだけでなく、そのきらめきは胸の中にも宿り、うるおいは心のひだのひとつひとつの間にも浸みて、身につける時には胸をはずませ、あるいは洗い流した後にまた愛着をはぐくむようなものであったのだ。

自他ともに認めるコスメオタクであるわたしがほんとうにすきな「マイベストコスメ2020」、心地よさをもとめた1年の記録を紹介します。

選定基準

  • 毎日使っていたもの
  • なくなったら買いたさないと困るもの
  • 使っていていい気もちになり、心がみたされるもの

ほんとうにすきな化粧品2020【メイクアップ編】

勇気を引きよせる口紅

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  • NAMING. ソフトマットリップスティック ミーニングレス
  • NAMING. ソフトマットリップスティック スモーキーブリック
  • rom&nd ゼロマットリップスティック #16 ダズルレッド
  • rom&nd ゼロマットリップスティック #14 スイートピー
  • hince ムードエンハンサーマット シグネチャーミー
  • WHOMEE マットリップクレヨン コットンキャンディ
  • Maybelline スーパーステイマットインク #150 サヴァン

口や唇というのは、生きていく上でとても大切な器官のひとつだとおもう。息を吸って吐く、ものを食べるという生命維持のために必要な働きをもっているし、あるいは考えや気もちを伝えたり、歌を歌ったり、微笑んだり、キスをしたりと、口や唇を使って何かを伝えることもできる。しかし、それがずっと覆われる日々が突然やってきたとしたら?

リップを塗るとマスクに付いてしまってがっかりするというのももちろん現実的なこととしては感じるけれど、わたしにとってはそれ以上に、口元がマスクで見えないということ自体が、何か大きなものが失われ、不安のもとになっているような気がしてならなかったのだ。

しかし今日もわたしたちは、マスクの内側で言葉を発し、目が合えば微笑む。キスをするのは、本当に愛する人とだけに。誰にもしられなくたって、ちゃんとそこにあるということを、ありありと感じるのではないだろうか。ならばいっそ、息を吸って吐き、ものを食べ、体に力をみなぎらせる口に、ほんの少し鮮やかな色を。

NAMING.やrom&ndは、パウダリーな仕上がりでもっともマスクにつきにくい。繊細に振りわけられたカラーバリエーションも豊富で、特にrom&ndのほうは、パッケージにあるロゴの色で中身の色を示しているという細やかさが、何とも心にくいのだ。

一方でhinceのリップは、マットでもしっとりとした塗り心地。使い心地もさることながら、キャップを開けたときの佇まいも美しく、背筋までしゃっきりとしてくる。

実用的なこともあって、ベタつきがなく薄膜でつくマットリップばかりだけれど、どれもマスクにこすれれば少しは付いてしまう。それでもいい、わたしの言葉も、声も、この色に勇気づけられてここにある。それだけで心づよい日々なのである。


整えるベースメイク

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  • NARS ライトリフレクティングセッティングパウダー(プレスト)
  • LANEIGE ネオクッション(マット)
  • rom&nd ゼロクッション
  • NAMING. プレイフルクリームブラッシュ トレラント
  • ADDICTION チークスティック #02 ノクターン
  • Visée トーンアッププライマー
  • goodal グリーンタンジェリン ビタCダークスポット トーンアップクリーム

ノーファンデメイクが卑近な現実になって久しい。マスクに付かないファンデというのもいろいろ聞いたけれど、結局「まったく付かない」というものはなく、カラー下地やトーンアップUVに助けられて、ごく薄いベースメイクに落ちついた。

goodalのトーンアップUVは、最近の日焼け止めではあまりない、仕上がりのツヤが少ないタイプ。日焼け止めの白浮きを現代版にアップデートしたような白っぽいトーンアップ効果なのだけれど、グレーっぽくならず、白すぎるわけでもなく、ベタつきやきしみ感もなく、毎朝塗るのにとても心地よかった。マスクをつける時にはこの上にviséeのパープルの下地、家にいる時にはLANEIGEかrom&ndのクッションを塗リ、NARSのライトリフレクティングセッティングパウダーをブラシでかぶせる。

クッションファンデは今年になってはじめて、きちんと使いこなせたという実感があるのだけれど、もはや付属のパフを使わず、指で塗るというのが、指先の感覚を頼りにムラなく塗れるという結論にいたった。
LANEIGEはマットタイプの中でもややうるおいがあるように見えるタイプ、rom&ndはもっとマットでフォギーに見えるタイプで、わたしはどちらかというとrom&ndの方が好みなのだけれど、指塗りのかぎりでは、厚塗り感みたいな概念が吹き飛ばされるくらいに自然。そして信じられないくらいに崩れにくい。

チークはADDICTIONのブラウンと、NAMING.のベージュ。NAMING.のほう、外観は元気なコーラルピンクが出そうかとおもいきや、塗ってみると意外と彩度が低い。どちらも、アイメイクとリップの間に入って「わたしはベースメイクです」と謙虚な姿勢なのだけれど、あっぱれ縁の下の力持ち。

化粧が崩れることを前提に化粧をする、というちょっとわけわからない矛盾のなかでは、ノーメイクから、色をのせてもOKな程度に肌を清潔にし、これはよそ行きなのですという肌に整えるくらいがちょうどいいなとおもう。なおrom&ndのネオンムーンコレクションのファンシーなかわいさはドツボです。


盛るアイブロウ

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  • WHOMEE アイブロウパウダー Bオレンジブラウン ※ディズニーストア限定
  • WHOMEE アイブロウパウダー Nブライトブラウン
  • CLIO キルブロー オートハードブローペンシル #1 ナチュラルブラウン

ただ毛の足りないところに描き足す、補うためのものではなく、色や質感を足してみるというのがアイブロウの好みであった気がする。

まず、これだけは毎日使っていたんではとおもう、CLIOのペンシル。パウダーを使う前の下地作りとして欠かせなかった。なぎなた型の芯がとにかく描きやすく、形はもちろんのこと、しっかりと輪郭を取れるくらいに柔らかいのがよい。
日本の多くのアイブロウペンシルは、不自然な描きました感が出ないよう、あえて芯を固くし、筆跡が残らずふんわり描けるようにしているものもあるけれど、わたしのように左右のバランスを整えたい時や、パウダーを載せる前の下地作りをしたい時には、このしっかり描けるタイプが向いているとおもう。韓国のYoutuberのメイクチュートリアルを見ていると、クッションファンデでベースを作った後にパウダーを使わない人も多いけれど、そういう時にもこのCLIOのような、すべらずしっかり描けるアイブロウペンシルがいいんだろうな。

そしてパウダーに使うのはもちろんWHOMEE。Nブライトブラウンはここ最近で一番の底見えアイテム。中央の彩度の低いピンクが何とも絶妙で、毛の黒さを和らげ、後からのせる黄みのブラウンを受け入れやすく、さらになぜか眉に赤みを足すことで顔色をよく見せてくれる。ディズニーストア限定のBオレンジブラウンは、パール入りのオレンジを最初か最後にふわっとのせることで、フィルターをかけるように輪郭をソフトにしてくれる。

最後に、その日使ったマスカラを眉にものせて、毛のボリュームと統一感を出して完成。眉、まだまだ盛れる。


ご自愛するアイメイク

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  • BABYMEE ニュアンスカラーマスカラ ボルドーブラウン
  • WHOMEE ロング&カールマスカラ モーブパープル
  • dasique シャドウパレット #04 パステルドリーム
  • WHOMEE マルチペンシルアイライナー シェルピンク ※ディズニーストア限定
  • COLOURPOP BFF Crème Gel Liner Get Paid
  • excel アイプランナー R05 シナモンフィグ
  • マジョリカ マジョルカ シャドーカスタマイズ(フローティング)BR701 花言葉
  • BABYMEE ニュアンスカラーシャドウ コーラルピンク

マスクから出ているとはいえ、アイメイクの細かな変化は、自分以外の人に気づかれにくいところではないだろうか。わあとときめくような輝き、目に生気が宿るようなつや、ハズシでちょんとのせた色み、それらはこの3.5cm×2cmたらずのスペースに表現され、顔を近くで見られることもなければ、わたしには撮影した写真をアプリで加工する腕もないので、すんと座っていれば、誰にも違いを気づかれることはなく、わたしの感じる気もちよさを分かちあうこともないだろう。それでも、わたしだけがわかっている、イケていると肯定し、身につけたいものを身につけていることが、喜ばしいことなのではとおもうようになった。

dasiqueのゆめかわいい9色パレット、マジョリカマジョルカのほろほろとほどけるグリッター、まぶたをふっくらと見せるexcelやWHOMEEのシングルシャドウ、下まぶたに入れるとジュルっとしたつやがかわいいWHOMEEとColourpopのペンシル。塗ると黒か茶色に見えるのだろうけど、実はボルドーや紫のマスカラ。この色を、きらめきを纏えるということが嬉しい。鏡に映る自分をみて、よし!とおもう。アイメイクはそういうご自愛のようなものだとおもうのだ。


(スキンケア編に続く)
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リ・ファンデ「HIRAMEKI」のこと

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リ・ファンデとの出会いは、2年半前の4月。愛知県安城市のバー「カゼノイチ」で、ドリーミー刑事が主催するライブへ足を運んだときである。今おもえば誰が引きよせたのだろうかとおもうような嵐の夜であった。

共演はアルバム『2兆円』を引っさげてやってきた東郷清丸。その隣でやや控えめに、しかしくっきりとした存在感をはなち、透きとおるような肌と、まっすぐな瞳が印象的だった。その夜、彼が主宰していたバンド「Lee & Small Mountains」の1stアルバムを買うと、サインをしながら「お名前何にしましょう?」と聞かれたので、とっさに赤いスウェットの青年の助言に従い下の名前を書いてもらったという、面映い場面がよみがえる。

この日をきっかけに、東京へ戻ったあとリさんのライブへいくようになり交流を続けるうち、このたび発表された『HIRAMEKI』で、とても微力ながらPRに参加させていただくことになった。
アルバムについて、またリ・ファンデが何者なのかもよくわかるエピソードは、腕利きインタビュアー ドリーミー刑事の語りのもとCINRAで公開されているのでそちらをお読みいただき、わたしのほうでは、表情豊かな8遍の物語のうち、2つについて、この春の記憶とともに味わった想いを書いてみたいとおもう。



リ・ファンデ - おかしなふたり feat.Haruko Madachi (Music Video)

The Wisely Brothers 真舘晴子をゲストボーカルに迎えた「おかしなふたり」。MVはやわらかな日差しを受けた透明感のある手触りの映像に、散りばめられた示唆もうつくしい。街が息をひそめても、重力と時の流れは途切れることなくそこにあるのだ。花瓶に挿された花、回る籠、碁盤の上を跳ねる白と黒の碁石、そして鏡に映るふたり。みずみずしく血の通った計らいに、体の真ん中のあたりでしぼみかけ枯れそうになっていた、誰かに会う歓び、あるいは誰かに会えないもどかしさが、一瞬にして、体温のある感情としてふたたびむくむくと大きくなった。

くわえてこの物語に示されたメッセージは、ひとりとひとりであろうとすることではないだろうか。ふたりは交わろうとしているようにもみえて、あと1歩分の距離をとる。それは想像力と自己愛を携える今日に必要だから。

君が怒ったり 泣くようなことと
僕が拳に 力をこめることが
重なるような日々をきっと つくれるはずさ

君が静かに 寄り添うものと
僕が夜さえ 忘れてしまうことが
同じくらいの背になるまで 綺麗でいよう

水を与え続けた花はいつかしおれ、回りだした籠は動きを止めてしまう世界で、誰かの大切なものに想いをいたし、しろうとし、侵さないこと。その傍ら、自分の興味のおもむくことを守ること。

わかりあえないからこそ、目に入るものだけをとりこんでわかったつもりになったり、同じ景色をみようと誰かの足場のマークの上に自らの足を無理やりに乗せないで、ただ今いるところから、その人の立つ姿をまっすぐみてみる。そうして、白も黒もつけないで持ち続けることは、「とても楽しい」し、「寂しい」のだ。これはなんといっても、愛おしくて、おかしくて、たまらない。


Black

Black

  • リ・ファンデ
  • J-Pop
  • ¥204

もうひとつ、全篇を締めくくる「Black」についてふれてみたい。この曲は昨年の3月に下北沢のモナレコーズのライブで聴いたのが最初だった。彼が話しだしたのは夜についてのことであった。

あたりが真っ暗になって、深夜の11時くらいに、遠くのほうから音が聴こえてきたりすると、自分と同じように夜を過ごしている人がいるんだなとおもうんですよね。大意はこのような感じだったとおもう。

その時はあまり気にも留めない言葉だったのだけれど、あらためてこの歌詞を読んでみると、彼にとっての夜は、明けるのを待つものではなさそうだ。繰り返し注がれる闇のなかに身を浸して、ひととき、同じように闇に包まれる誰かのことを想っている。

わたしにとっての夜は、ひとりで、静かで、それなのに頭の中にはあれやこれやと色々なことがふと浮かんでは消えるのを繰り返し、いつの間にか大きなうねりが生まれてしまうものだ。その渦からいつか抜けだせるのはわかっているけれど、それはじっと待つことでしか叶えられない。
それはまだ遠くない、この春の日々のようでもある。だれかと否応なしに顔をあわせる煩わしさや不安から解放され、胸が凪ぐような心地のする反面、ただじっと家のなかで、買ったままになっていた本を読んだり、ふだんなら選ばないような映画を観たり、作ったことのない凝った料理をしてみたりと発散する日が続き、ひととおりやって芯から疲れてしまった。

街にはふたたび人の姿が増えている。地下鉄のホームのじめじめとしたにおいやすれちがう人の香水の匂いは、鼻腔のそばで発せられているかのように数段濃く感じられ、車内で会話をする人の声にはしらずしらずに指向してはっきりと聞きとっている。
それでも無理やりに日の目を引っ張りだしてきたような日々にあって、これが本当の夜明けであるとは、まだ信じられない。ならば、夜に浸かるあいだ、明けることだけを願わず、たとえば静かに佇む友を想いたい。みえないものさえみえてこないかと、願っているほうがいい。


リ・ファンデ『HIRAMEKI』。それは、人々がしばらく忘れていた生々しい感覚を取り戻しつつある今こそ、心のこわばりをほぐし、しなやかな体を取り戻させてくれる。誰かに会って、目をみて話したくなる。街へ出て、眺めてみたくなる。立ち止まって、また歩きだしたくなる。懐にしまっておいて、折にふれてページを開きたくなるような、心づよい物語である。

寿々木ここね「FEVER」のこと

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久しぶりに出社した日の帰り、錦糸町タワレコで寿々木ここね「FEVER」を手にとった。ジャケットの写真がかわいくて、レジに持っていくのにちょっと緊張した。表題曲を推しが書いているから、推しのバンドが演奏しているからという下心なのでは、と申し訳なくおもいながら、特典(推しが書いた曲を推しのバンドが別バージョンで演奏しているから)もほしいのでなおさら後ろめたい。

ここねんさんのファンからしてみたら(わたしもファンです)、ファーストソロアルバムの1曲目がこの曲だというのはどんな意味をもつのだろう。アルバムをとおして聴いてみるとほんとうに色あざやかで七変化(6曲入り)の魅力があるけれど、そのなかでもここねんさんの私小説みたいな歌詞に、これこそがここねん、とおもうのだろうか。たぶん多くのここねんさんファンのみなさまとはちがう立ち位置からこの曲をみつめているのか、ツイッターだとおなじようなことをいっている人がみつけられない(「追いヒップ」に感銘を受けている人はけっこういる)。

表題曲を初めて聴いたとき、なんかもう、こういう曲があったら人生悪くないよな、みたいな気分までいけた。“掬われる”ようだ。この言葉をいうときの気もちをしっている、ぜんぶしっている。でもなんだか、そんなものは誰にもみつけられないうちに、心の隅のほうに追いやって、気にもしていないようにふるまっていた気がする。そうして胸のなかにもやもやと霧のようにたちこめていたいくつもの気もちをそれぞれぎゅっとかためて、ひとつずつ手に取れるようにしたみたいな歌詞だとおもった。自分でもかたちをとらえられなかった気もちを、こうかもね(よろしくどうぞ)ってみせられたようだ。わたしとは別のところにある曲なのに、勝手に、見透かされているようではずかしくなって、電車のなかで泣いた。それもみじめにおもえて、また泣いた。「可愛いだけじゃないのだと 気付かせてあげたい」、ここを通りすぎるたびに、胸がいっぱいになって涙がこぼれてしまう。わたしの人生、つまりそういうことだったのでは、みたいなおこがましい気もちにさえなる。

ここねんさんといえばステージにいてもインスタのなかでも、いつも自己肯定感にあふれていて、すきなものにかこまれていつもほんとうにいきいきとしていて、そういう自分を大切にするところがとてもすてきな人だなとおもう。誰かにかわいいとか、いいね!っておもわれるためじゃなくて、自分がそれをするのがすきだからやっているというのもすごくまぶしい。みていてうらやましくなるくらいにきらきらしていて、そうみえるのは、ライトを浴びているからではなくて、ここねんさんの額の汗が輝いているからで、外側からみえない魂のようなものがごうごう燃えているのが伝わるからなのだ。このアルバムもはじめからおわりまでここねんさんの自己愛がつまっていて、そういうアルバムの1曲目で、「子供でもないし 失くしたものもそれなりにあるの」とつぶやいたあと、つづけて「わたし、ねぇ今どんな顔? 拗らせて生きたいね」と大事そうに歌うので、おもわず鏡にうつる自分をみなおしてしまう。

それにしてもこの曲がはじめて披露されたのは去年の10月だそうで、冒頭のところはこの夏のことを言いあてるようで、もはやちょっとこわい。この春をくぐりぬけたわたしたちはめちゃくちゃに強くなっているはずだから、ちょっとつかれているけど、大切なものを抱きしめて、自分をかわいがって、たのしく生きていけたらいいよね。



寿々木ここね- FEVER  (Official Music Video)

bjons『頼りない魂』のこと

3月1日、わたしは下北沢440へ中野督夫さんのチャリティライブを観にいっていた。そのライブのとき、bjonsのみなさんとすこし話すことができて、わたしの会社ではまだみんなかわらず出勤していて、時差出勤もしていない、このまま在宅勤務にもならなさそう、というようなことをいったのを覚えている。マスクの下でうふふと笑っていたのも束の間、2週間後には時差出勤がはじまり、1ヶ月後には在宅勤務になった。在宅期間は予想をはるかにうわまわる長さで、春物のアウターもろくに着ないうちに、もう立派に夏をむかえてしまう。

bjonsはわたしのいちばん推しているバンドである。今年は上半期だけでも月に一度くらいはライブの予定があったのだけれど、それらもやむをえず延期になってしまった。だからこそ、そんな折にはじまったbandcampでの配信は、ほんとうに希望の灯火のようにおもえた。新曲を聴けることはもちろんなのだけれど、ごく近い世界の景色をまばたきで切りとったようなあざやかさに、彼らが同じときに、地続きのところで生きているのではないかとおもえる心づよさを感じたからだ。

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2曲目に発表された『頼りない魂』、すきなバンドの新曲がリリースされたとなれば多少なりともウキっとした気もちになるものだとおもうのだけれど、はじめて聴いたあと、わたしははっとして、しずかに目を開かされるようなおもいがした。心待ちにしていた新曲だったしなにかうれしさをあらわさなければとおもって、とっさに曲中にでてくる歌詞をおもいだしてペガサスの絵文字をつけて感想をツイートしてみたのだけれど、そういうことじゃないとおもってすぐ消した。例によって歌詞を書きおこしながら聴いてみたけれど、そうするまでもなく数回聴くうちに、歌詞にあることばの端々から、これはきっとだれかの(というか今泉さんの)実際に経験したことで、だれにも語られなかったかもしれないことを歌っているのでは、とおもったからだ。

この数ヶ月のあいだ、ウイルスという共通の禍に対峙するにつけ、その下でそれぞれの人が環境や立場をさまざまにしていることがくっきりとうかびあがり、物理的にも心理的にも自分と近いところにいる人の生活や考え方でさえ、自分やほかのだれかのものと同じではないことに、幾度となく気づかされてきた。
わたしは会社勤めをしていて、そのなかでもパソコンとiPhoneがあれば、在宅でもほぼ100%かわりなくできる職種である。でもそれはほんとうにたまたまの、さいわいなことだ。社内でも出勤しないと仕事ができない部署があるし、友達の勤めている会社では部署内でシフトを組んで、週替わりで出勤しているときいた。自営業をしている知りあいは、どうにかして休まずにつづける工夫を考える人もいれば休業するという人もいたし、フリーランスの人だと仕事がキャンセルになったり立ちゆかなくなったときく。いったことのあるレコードショップの店長さんはコロナウイルスに感染して入院したとツイートしていた。達郎さんのラジオには、毎週のようにエッセンシャルワーカーたちの声が寄せられるし、看護師の知人はコロナウイルスに感染した方の治療に従事していたそうだ。そしてついこの間までライブをみにいっていたミュージシャンやライブハウスには、配信やクラウドファンディングをはじめる人もいた。これらのストーリーはわたしが見聞きして、しるようになったことだけれど、人の数だけストーリーはあって、きこえる声にならなかったことが、なかったことになるわけではない。

bjonsのこの曲で語られるとても個人的なストーリーは、ともすればだれにもしられることがなかったのかもしれない。けれどもそれがひとたびだれかにわたされれば、ある人に気づかせ、またある人の懐にしみしみとはいりこみ、やわらかな希望や、悲しみへのあたたかい手あてになることがある。
鎮魂歌でもあって、それを歌う生きる人の声でもあろうこのストーリーは、これまで心をくばれていなかったようなことにおもいをいたす道標になり、そしてかならずしも自分の経験と一致したというわけではなくても、なにか波長のおなじ記憶や胸の内に散らばったものとひびきあう。

今泉さんと話していると、ほんとうにこの人にはいろいろなことを表からも裏からも見透かされるようだなという気もちになることがあるのだけれど、このたびも語り手は、目の前で起こっていることをつぶさにみつめ、それらを積みあげて想像力をはたらかせる思慮深さをもって、まなざしの先にあるものをみせてくれた。そしてバンドのアンサンブルはストーリーの体温をそのままに、ひとりひとりの音色がはっきりと際だち、音の鳴っていない余韻にさえもふくよかな響きをかんじるようで、5人の心くばりの賜物だとおもわされるのだ。

先日笹倉さんの配信ライブをみていたら、谷ぴょんさんが、最後に笹倉さんと人前で演奏したのは3月の督夫さんのライブだった、久しぶりだな、というようなことをいっていて、しばらくしまいこんでいた記憶にお湯をかけてふやかしていくような気もちになった。ライブがあったら、レコードが発売されていたら、という世界線にはもどれないけれど、こうして新曲をうけとり、心を揺さぶられるようになるともわからなかったわけで、おもいがけずたどりついた今を、うれしいものだとおもいたい。わたしたちはまた積みあげていくのだ。そこに想像力があれば、うしなったものも、みえないものでさえも、なかったことにはならないのだから。

bjons.bandcamp.com

最近のこと

家のなかで寝たり起きたりをくりかえすうち、日は高く、窓をあければそよそよと吹きこむ風もあっという間に湿っぽさをたたえた季節をむかえて、クローゼットのなかはいまだに時が止まっていても、ひとりでに動く、前にしかすすまぬ荷台に腰かけ、あるいは波から波へと乗りこなし、ここまでこられたのだという事実を、文字どおり身をもって感じている。

朝日のまぶしさで目を覚まし、夕暮れのすずしさに気づき、町ごと寝静まった夜の空に、駅を発った電車が線路を鳴らす音だけがこだまするのを聴きながら、からだのすみずみまでが休眠させていたするどさをとりもどしていくような日々にあって、わたしのこれまでの暮らしや考えの筋道がみえなくさせ、またはそもそもまったく心をくばれていなかったような、さまざまなことに想いをいたすほどに、こんこんと湧きでるような怒りやかなしみ、無力さ、呆れなどにさいなまれたこともあったけれど、それでもわたしの入れ物である体を、わたしで落ちつける気力と体力を養い、さらにいちだんとくっきりとした輪郭を得たような気さえしている。

ツイッターで現在地を変えると、トレンドの欄に表示される国内のあれやこれやのニュースに心を乱されなくなるときいてやってみたところ、ほんとうに胸が凪ぐようなおもいがした。はじめはいったこともない南の島、それから言葉を読めない地域、仕様の問題なのか、トレンド欄になにも表示されないことすらあった。わたしはいままで、いかにひとときの話題を見知っては、それにぶらさがる玉石混交の言葉を浴び、ひとしきり疲れていたのだろう。とにかく自分の心を守り、養うことを大切に、お化粧品や読書など気もちがうきうきとすることに時間をかけ、仕事は在宅勤務で通勤と同僚とのコミュニケーションのストレスを減らしている。体に水分がたまりやすい体質で、梅雨時はいつも背中に敷き布団くらいの大きさのぶよぶよしたものが覆いかぶさるような重々しい感覚があったのだけれど、幸いなことに今年はまだない。落ちついたらあおやぎさんとこで整体を受けようとおもっていたのだけれど、おもった以上にまだいける、なんなら体に力がはいるので、もうすこしこのままうまくいけるといいとおもう。

ほんとうにすきな化粧品2020【上半期編】

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気づかぬうちに梅雨いりし、日に日に風が湿っぽさをたたえるようになったことに驚いています。

自他ともに認めるコスメオタクのわたしであっても、この半期はだいすきなお化粧さえできないこともありましたが、ふたたび心地よく粧うよろこびをうけいれるようになった6月に、このごろのわたしにうるおいをあたえるお化粧品を紹介します。

選定基準

  • (なんとか)毎日使っていたもの
  • なくなったら買いたさないと困るもの
  • 使っていていい気もちになり、心がみたされるもの

【スキンケア】

FARMACY/Green Clean Makeup Meltaway Cleansing Balm

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宇壽山貴久子さんに教えていただいた「Beautylish」という海外コスメのECサイトで購入。もともと海外ブランドにあかるくなかったのですが、宇壽山さんのおすすめでCOLOURPOPをはじめコスメを個人輸入で買うようになり、また視野が広がりました。

このクレンジングバームは、Beautylishのタイムセール(宇壽山さんが教えてくれた)で買ったものです。
ひとことでいって、よく落ちる、ヌルつかない、スパチュラがしまえる。バームクレンジングにもとめたいことがすべて難なく叶えられています。洗いながした後はW洗顔していませんが、ほどよくしっとりし、肌がなめらかになります。

ほのかなライムのトップノートに、メイクになじませると花のような芳しさが広がるという洒落た香りもとてもすきです。
そして蓋をあけたところにスパチュラをしまえる内蓋がついていて、衛生面への気くばりも。FARMACYというブランド名のとおりナチュラルでクルーエルティフリーな成分にこだわっているのはいわずもがな、こういう小さいようでとても大切な配慮がほんとうに効いてくるとおもうのです。

WHOMEE/モイストボディクリーム

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ボディクリームってこれまでいくつか買ってきたけれど、そもそもなんのために塗っているのかあまりぴんときていないというのが正直なところでしたが、これは人生で出会ったボディクリームのなかでも、ほとんどはじめて、すごくいい!と体感できたものです。リピートしていて3本目になります。
お風呂あがりの濡れた肌に塗ってもヌルつかず、ベタつかず、香りがない。たしかに肌がふくふくと生きかえるような実感があります。

WHOMEEといえばわたしのフェイバリットブランドです。メイクアップアーティスト イガリシノブさんプロデュース、開発は「TVチャンピオン」の化粧品女王選手権で優勝した庄司麻美さん。なにをとってもおしゃれに決まるトレンド感と理論に裏づけされたセンスはもちろん、発色やテクスチャーなどのパフォーマンスもよくなかったことがなく、絶大の信頼と尊敬の念を抱いているブランドです。毎日かならずといっていいほど、なにかしらWHOMEEのアイテムを使っているくらいです。

そんななかスキンケアプロダクトの1アイテムとして発売されたボディクリーム。手にだすと黄色みをおびていて、美容成分には常在菌をととのえる効果が期待できるものも配合されているそう。
顔のスキンケアには力を入れていても体のほうは疎かになっている人にぜひこのクリームを使ってほしい、と庄司さんがYoutubeの動画で話すのをみて、これまでほおっておいた背中や脚の裏、おなかや腰まわりのケアをしようと使いはじめたところ、二の腕にできやすかったプツプツや背中のニキビができにくくなりました。そうかボディクリームを塗りつづけると、肌ってこんなに応えてくれるんだ、という発見があります。

こちらは香りがないのもいいところ。化粧品によっては香りがあるほうがきゅんとするものもありますが、全身にたっぷり塗るボディクリームとなると、体調などによっては無香料が心地よい時も。あえて香りはつけない質実剛健さと、たぶんこういう感覚をわかっているのであろう庄司さんの思慮深さに拍手を送りたいです。

【ベースメイク】

WHOMEE/モイストUVクリーム

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WHOMEEのスキンケアはいくつか使っていますが、そのなかでも毎日使っているのがこのUVクリーム。
紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)の日焼け止めが「白浮きする」「きしむ」「乾燥する」というのはもう過去の話なのだなとおもわされました。

とにかくみずみずしくて軽い。きしまないし乾かない、乳液を塗っているような感覚です。わたしの肌では、ほんのりトーンアップするくらいでほどよく明るさがでると感じました。
また、日焼け止め特有のにおいがまったくしないのもいいところ。多かれ少なかれ原料臭はするものですがそれさえもほとんどしないです。個人的に、紫外線吸収剤入りの日焼け止めは服につくと黄ばみの原因になるので首より下には塗らないのですが、これは顔も首も一気に使えるので気もちも楽です。これなら日焼け止めを塗るのが面倒な時でも使えるのでとても助けられています。
メイクをする時にはこの上にスムーサーを塗ると、テカりにくく、もちがよくなるとおもいます。

THREE/プリスティーンコンプレクションパウダーファンデーション

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マスクをするようになってからファンデーションを塗らなくなったとよく聞きますが、わたしもこの数ヶ月、リキッドのファンデーションを塗っていません。日焼け止めを塗り、フェイスパウダーの代わりに使っているのがこのパウダリーファンデです。
専用のブラシを寝かせて肌を撫でるようにつけると、素肌かな?とおもうような肌らしい質感を残しながら、なにも塗っていない肌よりも整えてくれます。

THREEのプロダクトってチークしかり、フォーミュラと、それをつけるツールの組み合わせの妙だなとおもうことが多いのですが、このファンデは特にパウダーの粒子が細かく、ツールによって塗布できる量がかなり変わるので、仕上がりも変わってくるとおもいます。
こちらは付属のスポンジやブラシもありますが、スポンジだとパウダーの粒子がつぶれて肌の上に均一に伸びていかない気が。毛が密集していないやわらかめのブラシで、圧をかけずに塗った時の仕上がりが好みです。

【メイクアップ】

N by Only Minerals/ミネラルソリッドチーク コンプリート 02、WHOMEE/マルチグロウスティック w rose

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青みのチークをさすと、「クールな血色感」をだせるというのが上半期の発見でした。
カラーメイクの主役がリップになってからチークは控えめになることが多かったのですが、たとえば赤リップをつけるとき、チークなしというのは自信がないし、でも同じような赤やコーラル系のチークをあわせると、どことなくほてったような暑苦しい顔になってしまうというのが悩みだったのです。

そんなときにみつけたこちらのチークは、どちらも青みをふくんでいて、肌にのせるとたしかに血色感はでているのに、ぽっと赤みがでず、すんとしてくれるのがいいところ。青みが肌の黄みをカバーして、赤みがつよくでてくるのを防いでいるのだとおもいます。

アイメイクとリップをつないでくれる名脇役で、他のパーツを邪魔しないのに、きちんと自らの存在感もしめしてくれる。カラーメイクは1点盛りから2点、3点盛ってよいという自由さのなかで、アイメイクなりリップなりとチークがお互いにひきたてあうというネオなバランスを簡単に実現できるアイテムだとおもいます。

ETVOS/ミネラルクレヨンルージュ フィグブラウン、LUNASOL/シームレスマットリップス 10

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マットリップがだいすきです。唇に染みこむような質感のものが特にすき。この2つは特に染みこみ感が好みで、よく使っていました。

ETVOSのは人気色で、バラエティショップを何軒かまわってやっとみつけたもの。たしか開店したばかりの@cosme TOKYOにありました。そしてたぶん同じ日に、LUNASOLのほうも買ったとおもいます。
ブラウンリップってとても流行っていますが、個人的にシックな色はシックな質感でつけたいという好みがあって、それにとてもマッチしたのがこの2つ。色味はどちらも赤みのあるブラウンで、裏側に葡萄色のような冴えた青みをわずかに感じます。この青みが洒落のエッセンスなのだろうなとおもいながら、それでいて部屋着のリラックスした素材にも合い、マスクにもつきにくく、きっと外へでるときにもつけられるブラウンは、これからもたくさん手にとるのだろうとおもいます。

エチュードハウス/ベターリップトーク ベルベット BE105

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マットリップがだいすきです(2回め)。こちらはふんわりパウダリー質感で、唇がマシュマロの表面みたいにすべすべになります。

韓国の化粧品って、コーラルの色味で「あ、韓国コスメっぽいな」と感じることがありませんか?このBE105はまさに、韓国っぽいくすみコーラル。MLBBカラーです。くすみ色がはいっていてひとひねりあり、無難にならず、唇をふっくらみせてくれて、よく使っていました。

エチュードのリップスティックは、似たようなカラーでもツヤ/マットや青み/黄みのバランスで細かくふりわけられていて、何色も集めたくなってしまいます。特にコーラル系や、黄みの強いオレンジ、彩度の高いレッド、くすみベージュなどお得意の色出しがやっぱりかわいいです。次は黄みのオレンジを試したいなとおもっています。

COLOURPOP/Give it to me straight

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アイパレットから長らく離れていましたが、このパレットはほんとうに試してみてよかったです。こちらは「COLOURPOP」(通称カラポ)というL.A.のブランドで、日本からはECサイト個人輸入ができます。

宇壽山さんがカラポのアイシャドウをいくつかもっていて、そのなかの「Super Shock Shadow」という単色のアイシャドウがほしくなってECサイトをみていたら、このパレットも買っていたという...。
単色アイシャドウは山ほどもっているのでもうパレットは買わないとおもっていたのですが、このパレットはシマーとマットの両方のテクスチャーがあるので組み合わせのバリエーションも楽しめるし、しかも色はウォームブラウンがベースなのでどれも使いやすいというのがとてもいいです。

カラポのプロダクトには、日本では手にはいらないような、ラメやグリッターがたっぷり使われているものもあり、それはそれでとてもかわいいのだけれど、こちらのパレットはいい意味で普段使いしやすく、他の単色シャドウやパレットの中の色とも合わせ使いしやすいのが予想以上に使い勝手がよくて、ポテンシャルの高さに感じいっています。発色がいいので、夏はリップをグロスにして軽めに仕上げるメイクに使いたいです。


昨年のベストコスメ(ベースメイク編で力尽きた)はこちら。
slglssss.hatenadiary.jp