磨硝子日記

すりがらすのブログ

最近のこと

今年も達郎さんのライブツアーの予約がはじまり、例のごとく応募しなければ当たりませんなのでeplusの申し込みページと根くらべをする覚悟をきめた。達郎さんのライブはご存じのとおり本人確認があるために、チケットの抽選を申し込む時点で「本人が確認できる書類を持っているか」とか「同行者の名前を入力せよ」などチェック項目がおおく、なんどもなんどもページ遷移させられて、とちゅうでドロップする人間をふるいにかけようとしてるのではとおもうほどに、根気よく画面をすすんでいかなければならない(入力ミスしたり戻るボタンをおすとやりなおしになってとてもいらいらするが、それにも耐える我慢づよさすら養われる)。

今年はバンドではなくてアコースティック編成のツアーで、会場がちいさいのでドンドン抽選にかけてどうかあたりますようにというかんじなのだけど(ちなみに東京公演は初日の高円寺JIROKICHIのほかに目黒のBLUES ALLEY JAPANでキャパは1回約130人とのこと…他県はクアトロ)去年のライブのことをおもいだせば、どんなにページ遷移させられても負けじとずんずんすすみ、とにかく抽選にはかけておきたいとおもうばかりである。ちなみに最初におこなわれる高円寺のJIROKICHIでの公演は、万が一応募して当たってしまったらこのさきの人生でそれ以上にすばらしいことが(おもいつくかぎり)ない気がして、そっとみおくった。昨年はじめて達郎さんのライブにいったあとは夢見心地で、翌朝起きてみたら全身が鉛のようにぐったりとおもくて、せっかく新潟までいったのにお寿司もバスセンターのカレーも食べにいけずおみやげもろくに買えずに柿の種とサラダホープをかついでからがら帰ってきたのだけど、今回ももし当たったら細胞レベルでからだがびっくりするのだろうなと武者震いしている。

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先週の水曜日に青山の月見ル君想フで「love city pop love」というシュガー・ベイブの『SONGS』の再現ライブをみにいった。カンバスというバンドの小川さんのことがものすごくだいすきで、それからゲストに林以樂がでるとのことだったのでいってみたのだった。ひとことでいって、とってもすばらしかった。平日だったのとコロナウィルスの影響もあったのだけど、ほんともっとたくさんのシュガー・ベイブを愛している人たちにわんさかきてもらって聴いてほしかった。どのパートも原曲の再現度がこれ以上ないくらいたかくて、というか、エッこれもうそのまんまじゃん…みたいなおかしさすらあった。『パレード』のあかるくてうきうきわくわくするアンサンブルとはちきれそうに希望にみちた歌詞、『すてきなメロディ』の達郎さんと大貫さんのふたりにしかつくりだせない繊細なハーモニーのうつくしさと力づよさ、『SUGAR』のベースラインにはじまり声も楽器の音色も入り乱れる情熱のほとばしり、それらをはじめて身をもってみたはずなのに、耳にしたはずなのに、耳の奥に残るだいすきな曲たちのしらべが目の前でつくりだされているという感覚になんども陥ったし、音源のなかにとじこめられているはずのものが生身に還っている気さえする感動があった。『SONGS』はみずみずしくて挑戦的で夢とか(かなわないことへもふくめて)あこがれがたくさんつまったアルバムだなとおもうのだけど、そういう目にみえない想いまでもていねいにすくいとったような演奏をみていて、わたしはシュガー・ベイブのライブをみることはできないけれど、当時はもしかしたらこんなかんじだったのかなとおもえただけでもこのライブにきてよかったなとおもった。

小川さんは『ためいきばかり』を歌われてたのだけど、村松さんのくせのあるみじかくきれたりはねたりする歌い方をとっても忠実に歌われてて、それが忠実さをめざしてるからなのか、愛がそうさせているのかわからないのだけど、小川さんの演奏とか日ごろのツイートとかみていていつもすきな音楽とかミュージシャンにたいする人いちばいのリスペクトをすごくかんじていて、ほんとうにすばらしい方だなとおもいかえしたりした。benbenちゃんの『都会』、大貫さんのさっぱりとしてなにものにも媚びない、ながれる水のようなボーカルもだいすきなのだけど、benbenちゃんのチャーミングな人柄もあいまってより表情ゆたかになったこの曲もよかった。ちなみに台湾では日本の「シティポップ」をDJがクラブミュージック的にかけるのが流行ってるそうで、達郎さんもこのあいだ夫婦放談のときにとってもふしぎがっていたのだけど、純粋にいいことだなとおもう。カンバスはアルバムがすばらしすぎるのでぜひ聴いてほしいです。

Island

Island

  • カンバス
  • J-Pop
  • ¥2037
music.apple.com

来週に下北沢440である中野督夫さんのチャリティライブは村松さんも出演されるとのことで、なにやらあの曲とかもやるみたいなのでとてもたのしみ。推しズことbjonsもでるし(そんなふうに呼んでいるのはわたしだけですごめんなさい)、笹倉さんもでる(クランベリーの庭の会員なのだけどなかなかライブにいけないのでほんとうにありがたい機会)。シュガー・ベイブの再現ライブをみていておもうのは、じぶんのすきなバンドなりミュージシャンがいま活動していて、チケットが手にはいればすぐ直接みにいけるというのはとても尊いということ。「いつまでも あるとおもうな 親と推し」を胸にきょうもライブの予約をしては手洗いうがいを励行し、マスクをがっちり身につけている。